受験期のストレスでお腹が痛くなるのはなぜ?
下痢・腹痛に悩む学生に多い「過敏 性腸症候群(IBS)」
受験期になると、
「試験前にお腹が痛くなる」
「電車に乗るとトイレに行きたくなる」
といった症状を訴える学生さんが増えてきます。
実はこれ、体質やメンタルだけでなく「食べているもの」が影響しているかもしれません。
今回は、繰り返す腹痛・下痢のメカニズムと、今日からできる対策、そして受診すべき目安を専門医が解説します。
なぜストレスでお腹に症状が出るの?
腸は自律神経の影響を強く受ける臓器です。
緊張や不安が高まると腸が過剰に動き、腹痛や下痢が起こります。
医学的には「過敏性腸症候群(IBS)」と呼ばれる状態です。
注意すべきなのは、「自分はストレスやプレッシャーに弱い」と決めつけないことです。
「おなかのスイッチ」が入りやすい場面
受験生に多いのは次のような「逃げ場がない」と感じるタイミングです。
・試験前・模試前
・電車やバスなど途中でトイレに行けない場面
・学校や試験会場のトイレを意識した瞬間
・朝食後すぐ
「また痛くなったらどうしよう」という不安が、さらに症状を悪化させる悪循環も少なくありません。
ですが、これらは適切なケアでコントロール可能です。
下痢が続く場合の治療について
下痢が続いている状態は、腸が過敏になりすぎています。
治療では腸の動きを抑え、
腸を落ち着かせることで、次におなかのスイッチが入りにくくなる効果が期待できます。
食後におなかのスイッチが入ることは人間が動物のため避けられない事象ですので、
食後の便意が強い場合は、目的地に着いてから食事をするか、
朝食を早めに食べてトイレの時間に余裕をもつ工夫も有効です。
また、原因が日々の食事(間食など)にあるケースも非常に多く見受けられます。
受験期に多い生活習慣の影響・勉強中の何気ない習慣が、腸への刺激になっている可能性。
・ガムの噛みすぎ:
・高FODMAP食品(乳製品・パン・甘いお菓子など):
手軽な間食が続く受験期は、知らずに腸へ負担をかけがちです。
ワンポイントアドバイス
スイッチが入りやすい時は腸が痙攣しやすい状況になっています。
スイッチが入りやすい状況や腸のけいれん状態が落ち着くまでは、
多くの場合少なくとも1~2週間と時間を要します。
つまり、高FODMAPの食事を避ける場合も、数週間単位で様子をみる必要があります。
1日2日で「私は治らない!」と判断するのは禁物です。
腸のけいれんが鎮まるまで、できる範囲でスイッチが入る食事を減らし気長に待ちましょう。
一度克服できたら、対処法が分かっているので安心ですよ。
受診の目安
次のような場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
・腹痛や下痢で勉強に集中できない
・市販薬や食事療法で改善しない
・体重減少や血便がある
多くは機能性の腸トラブルですが、病気が隠れている場合がありますので診察を受けることで安心につながります。
~保護者の方へ~
腸の症状は、本人の努力だけで抑えられるものではありません。
適切な理解とサポートが、受験に集中できる環境づくりにつながります。
当院では、消化器内科の専門医が受験期の胃腸トラブルのご相談に乗っています。
お薬による治療だけでなく、生活習慣のアドバイスも行っていますので、
一人で悩まずにお気軽にご来院ください。
